監修医師

「避妊に失敗してしまった、今すぐアフターピルが欲しい。」
「コンドームが破れてた、アフターピルが必要らしいけどどうやって買ったらいいの?」
夜間に避妊に失敗し、すぐにアフターピルが必要なのに、どこで購入できるかわからず困る方は、実は多くいらっしゃいます。情報不足で迷ってしまうと、肝心のタイミングを逃してしまうかもしれません。
- マツキヨでアフターピルは販売されている?
- 夜間・休日でも手に入る場所は?
- 誰にも知られずにアフターピルを手に入れる方法は?
こうした疑問を初めての方にもわかりやすく解説します。大切な瞬間を逃さないために、入手方法と注意点をわかりやすくお伝えします。
結論からいうとアフターピルは一般の薬局やドラッグストアで誰でも買える薬ではありません。現在一部の薬局で処方箋なしでの販売を試験的に行っていますが。基本的には医師の処方箋が必要な医療用医薬品であり、基本的に医療機関での処方が必要です。

では、万一のときに迅速にアフターピルを入手するにはどうすればよいのでしょうか?
本記事では、オンライン診療を利用したアフターピルの入手方法に焦点を当て、従来の病院受診との比較や具体的な手順、注意点まで分かりやすく解説します。
プライバシーを守りつつスムーズにアフターピルを手に入れる方法を知り、いざという時に冷静に行動できるよう備えておきましょう。
アフターピルはドラッグストアで買える?今すぐ知りたい基礎知識
アフターピルとは?効果と仕組みを解説
避妊に失敗した、あるいは避妊をしなかった場合に望まない妊娠を避けるために使われるのが「アフターピル(緊急避妊薬)」です。性交後できるだけ早く服用することで高い確率で妊娠を防ぐことができます。
実際、アフターピルは服用が早いほど効果が高く、性交後24時間以内の服用で約99%、72時間以内でも約97%の避妊成功率を示すとのデータがあります。一方で必ずしも100%妊娠を防げるわけではないため、アフターピルへの過信は禁物です。普段から低用量ピルやコンドームなどの避妊法の併用が必要です。
ドラッグストアでアフターピルは販売されている?
アフターピルは2025年現在はドラッグストアで誰でも買える市販薬ではありません。
日本では医師の処方箋が必要な医療用医薬品であり、基本的には医療機関での処方が必要です。
薬局で購入できる?
2023年11月28日より、薬局での緊急避妊薬の試験販売が開始されました。これは厚生労働省の委託を受け、日本薬剤師会が全国145か所の薬局で実施している調査です。
この試験販売は、アフターピルを市販化するにあたり、発生しうる課題を明らかにするために行われています。
もし、医師の処方箋なしでアフターピルを購入できるようになれば、望まない妊娠を防ぐ手段としてより多くの人が利用できるようになります。
しかし、倫理的・医療的な観点から慎重に検討されており、本格的な導入にはまだ時間がかかる見込みです。
引用:厚生労働省mhlw.go.jp。
この場合、薬剤師との対面で所定の問診や説明を受け、店内で服用することが求められます。
ただし前述の通りごく限られた薬局でしか扱っておらず、2025年現在まだ一般的な入手ルートとは言えません。
以上より、マツキヨなどのドラッグストアや、薬局での入手方法は制限やハードルが高く入手も困難といえます。それでは緊急事態に必要で焦っている方にとって、どのようにアフターピルを手に入れるのが良いのでしょうか?
アフターピルの入手方法について以下の章で説明していきます。
アフターピルを入手する方法
病院や産婦人科、レディースクリニックで処方してもらう
近くの産婦人科を受診してその場で処方してもらうという方法です。お近くの産婦人科のホームページから予約をして、診察や検査の後に薬局でピルを受け取れます。
緊急避妊薬は72時間以内の服用が理想です。 受診時には健康保険証や身分証明書が必要ですが、アフターピル自体は保険適用外が基本です。 金額や診療時間を事前に電話で確認するとスムーズに受け取ることができます。
夜間・休日の場合
夜中に避妊を失敗した場合焦る方もいるでしょう。 そんなときは、夜間救急や24時間対応の医療機関に頼る方法もあります。 都心部であれば救急外来がある病院や夜間診療所を利用できることが多いですし、地方でも休日診療を行う医院が見つかるケースがあります。 自分の住むエリアの夜間対応施設を一度調べておくと、いざというとき慌てずに済むでしょう。夜間や救急外来では、アフターピルを処方していない病院もあるため、受診前に一度確認した方が良いと思います。
オンライン診療
近年、スマートフォンやPCを通じて医師の診察を受けられるオンライン診療が普及しつつあり、アフターピルの処方にもこの仕組みを利用する方が増えています。オンライン診療でアフターピルを入手することには、次のような大きなメリットがあります。

- すぐに相談・処方してもらえるスピード感:オンライン診療なら自宅や外出先からすぐに医師とつながり、緊急避妊の相談が可能です。多くのオンライン診療サービスは深夜まで、あるいは24時間体制で受付しており、夜間や休日でも時間を気にせずスピーディーに診療を受けることができます。性交後できるだけ早く対処したい時には、この迅速さは大きな利点です。
- プライバシーの確保:オンラインなら病院の待合室で他の人と顔を合わせる心配もなく、誰にも会わずに相談・処方を受けられます。特にアフターピルのようなデリケートな相談では、「知り合いに見られたらどうしよう」という不安が軽減されるでしょう。自宅で診療から受け取りまで完結するため周囲に知られずに済む安心感があります。
- 利便性と快適さ:スマホ一つで手続きが完了する手軽さも魅力です。オンライン診療では待ち時間や交通費がゼロで、自宅で診療を受けてピルを受け取ることが可能です。忙しくて病院に行く時間がない人や、近くに婦人科がない地域の人でも、移動せずに済むのは大きなメリットです。
- 迅速な配送と柔軟な受け取り:オンライン処方サービスの多くは、処方決定後すぐにピルを配送してくれます。都市部であればバイク便などで最短1時間〜当日中に届けてくれるサービスもあり、緊急時に心強いです。遠方でも翌日配送に対応している場合がほとんどで、できるだけ早く手元に届く体制が整っています。また、梱包も中身が分からないよう配慮されていることが多く、家族や同居人にバレたくない場合でも安心です。
- 支払い方法の選択肢が豊富:オンライン診療サービスではクレジットカード払いのほか、後払い(後日振込やコンビニ払い)、代引きなど複数の支払い方法に対応しているケースが多いです。手元に現金やカードがなくても後払いで迅速に取り寄せられるのは助かりますし、保険証の提出が不要なサービスもあり、プライバシー重視の人にも便利です(※アフターピルは保険適用外なので本来保険証は不要ですが、身分確認のため提示を求める病院もあります。その点オンラインでは匿名性が高められます)。
このように、オンライン診療でアフターピルを処方してもらうことにはスピード、プライバシー、利便性の面で大きなメリットがあります。一刻を争う緊急時にも、自宅で落ち着いて手続きを進められるので、精神的な負担も和らぐでしょう。
誰にも知られずにアフターピルを手に入れる方法
「周りにバレたくない…」そんな悩みを抱える方は少なくありません! 以下の小見出しでは、どうやってプライバシーを守りながら薬を受け取るかに特化して紹介します。
オンライン診療の活用で人目を避ける
オンライン診療を使えば、外出せずに医師の診察と処方が受けられます。知り合いに遭遇するリスクも少ないので、誰にも見られたくない方には特にピッタリです。スマホさえあれば手軽に利用できるため、深夜でも安心感がありますね。オンラインクリニックを選ぶ際は以下の2点も考慮するのがおすすめです。
「受け取り先を自宅以外にできるかどうか」
家族などにも見つかりたくない場合は、コンビニ受け取りや宅配ロッカーなどを活用するとリスクは大きく減ります。本当に必要になる前にそのようなオンラインクリニックを事前に見つけて登録を済ませるなど、行動を計画しておくと焦らずに済みます。
「差出人や品名を匿名にできるか?」
いきなり荷物が届いて「何これ?」と聞かれるのは避けたいですよね。 差出人の名前や品名を匿名にしてもらえるサービスを選ぶのがおすすめです。
これらを活用すれば、不必要に他人に知られるリスクを減らせるでしょう。
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アフターピルの服用後に知っておきたいこと
アフターピルは飲んだら終わりではなく、服用後もしっかり注意しておきたいポイントがあります。ここでは体調管理や避妊の見直しに関する知識を深めましょう。
アフターピルの妊娠阻止率は100%ではないこと
アフターピルは無防備な性交渉のあと72時間以内に内服することで高い確率で妊娠を阻止できるお薬です。しかし、100%ではありません。万が一内服後に予定より1週間以上が遅れる場合には、必ず市販の妊娠反応検査薬などで妊娠の有無を確認しましょう。
副作用のリスクと対策
アフターピルの代表的な副作用には吐き気や頭痛、消退出血が挙げられます。 吐き気や頭痛などは全員が出るわけではなく、多くの場合、数日ほどで治まりますが、万が一強い症状が出たり長引く場合は、処方された医療機関へ相談してください。アフターピルは内服後が肝心なので、相談できるクリニックを選ぶことが重要です。
次回の生理はどうなる?
アフターピルを服用すると生理が早まったり、逆に遅れることがあります。 ホルモンバランスに影響が出るため、一時的なズレは珍しくありません。しかし、アフターピルの妊娠阻止率は100%ではないため、生理予定日より1週間以上生理が遅れる場合は必ず妊娠検査薬を使うなど、正確な状況を把握しましょう。
服用後の過ごし方と注意点
なるべく無理をせず、体をいたわりながら様子をみるのが大切です。 激しい運動や深夜の飲酒などで体に負担をかけすぎると、副作用が悪化する可能性もあります。 精神的にも落ち着かないかもしれませんが、万一に備えて医療機関に相談できる準備をしておくと安心です。また、アフターピルが妊娠を阻止できるのは今回の性交渉についてのみです。次回の生理までに再度無防備な性交渉が行われた場合は、それに対しての効果は期待できません。基本的には次の生理が来るまでは、性交渉は避けた方が無難です。
避妊失敗を防ぐためにできること
アフターピルは複数回の内服は推奨されていません。そこで、普段からアフターピルに頼る事態を避けるために、避妊の方法について考えましょう。例えば、コンドームを正しく装着しているか、低用量ピルを検討するかなど、方法は複数存在します。「もう二度とこんな思いはしたくない!」と感じたら、一度病院で相談するのもいいでしょう。
まとめ
今回は、マツキヨなどでアフターピルを手に入れるための方法についてお話ししました。緊急時に素早く入手したい方には、以下を参考にしていただけたらと思います。
- 病院で処方してもらう場合の流れ
- オンライン診療での購入方法
- マツキヨなど薬局での取り扱い状況
- 夜間・休日でも手に入る場所
- アフターピルの費用と支払い方法
誰にも知られずに利用したい方には、次のポイントを参考にしてください。
- オンライン診療の活用で人目を避ける
- ドラッグストアでの対応状況
- プライバシーを守るためのコツ
- 家族に知られずに受け取る工夫
以上、アフターピルを安全に入手する方法の紹介でした。
監修医師

産婦人科医として、約15年間働き、1万人以上の患者さんと関わる。 その中で、病院以外でも「女性がより生きやすい社会」のために自分の力を活かしたいと考える。自身も会社を立ち上げ、複数のフェムテックスタートアップ企業のアドバイザーを勤める。 東京都主催スタートアップコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2023」セミファイナリスト。
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